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happy Christmas in 2005 

君の奏でる音に包まれて
君の微笑みで幸せを感じて
君の温もりで僕は生きていける
君にとって辛いはずのクリスマス
去年からはオレとの思い出で塗り替えることが出来ただろうか?
今年もクリスマスが来るよ。
君を幸せにしたい
君を悲しませたくないから、
君に寂しい思いをさせたくないから、
今年のクリスマスこそ早く帰りたかったのに...


今年のうち(J&M)のスケジュールは酷かった。どのグループも予定がびっしりやった。
ボクらスニーカーズの予定表も勿論12月は真っ黒、クリスマス特番の収録とクリスマスコンサートのレッスン打ち合わせが入ってる。
クリスマスイブには○○ホールでのコンサートが18:00からやから、きっと終わって帰るのは夜中過ぎになるんやろなぁ。翌日は夕方からまた特番の生放送だから、ゆっくり出来ひん。
真央は一人で部屋で待ってるやろに...真央にはボクしか居らへんゆうのに。
真っ暗な部屋で、ボクを待たせるんが辛いんや...


12/19(月)AM2:45
「何?これ、剛史くん。」
「何って、飾りやよ。クリスマスの。」
「どうするの?」
「せやから飾るんや。」
ボクは自分ではなかなか用意できひんかったから、知り合いに頼んでクリスマスデコレーションセットを購入して部屋に運び込んだ。ボクの部屋の方にね。飾ってる最中に真央が尋ねてきた。
時間は深夜の3時近く。
大きな荷物抱えて帰ってきた音に気がついて起きたんかな?
「じゃあ、手伝うよ。」
そう言って側にあった飾りを手に取る。
「クリスマス...剛史くんお仕事だよね?」
「うん」
「あのね、待ってていい?この部屋で...」
「ええよ、っていうか、いっつも言ってるやん?真央が待ちたいときはいつでもこっちの部屋に居ってもええって。ボクも待ってて欲しいし...」
「じゃあ、待ってる。」
ちらっと真央の顔をみると真剣な顔して頷いてくる。ヤバいなぁ...めっちゃ可愛いやんか。
「あのさ、遅くなるけど、寝ててもイイから待ってて欲しいんやけど。」
「うん。」
「帰ったら、起こしていい?」
あかん、手が伸びてしまう...
「起こしてくれなきゃ、やだよ?」
そのまま引き寄せて腕の中にしまい込む。
「真央...そのかわり、その後寝れんよ?」
真っ赤になって俯く彼女の顔が見いたいのに、こっち見てくれへん。
「まぁお?顔見せてえな。」
「やっ、今変な顔になってるからっ!」
「そんなことないって、見せてくれへんかったら、このままあっちつれてくけど?」
ちらっと寝室の方を顎で指す。途端に少し暴れて腕の中からすり抜けて、真央は飾りを手にとってまた動き始めたんや。
「もう、早く飾っちゃおうよ。」
「うん...」
二人で過ごしてきた時間が、少しでも真央を安心させてるのならそれでええんや。照れながらも一生懸命飾り付けをする真央を見てると可愛くて目が離されへんようになる。
「剛史くん、明日の...っていうか、今日の予定は?」
「ああ、5時から仕事入ってるけど?」
「あのね、今日はレッスンないんだ。だから、授業休んでも平気だから...」
その言葉が意味することがわかってボクまで顔が赤くなる。
今更、照れるような仲と違うんやけど、真央がこの調子やからしゃーない。
「じゃあ、それまでゆっくりしょうな?」
真夜中二人でクリスマスの片づけを終えた後、イルミネーションを着けたまま、しばらくソファで眺めて過ごした。


12/24(土)PM6:00
クリスマスコンサートが開幕する。
イブやというのにこれだけのファンの子達がボクらを待っててくれたんや!そう思うだけで気分が最高に高まっていく。シングルを出し続けるたびに一週目でオリコン1位を獲得し続けたナンバーを繋いでいく。たとえ事務所の力でも、自分たちの力もあってこそだと最近自信が持てはじめた。有名な一流どころのミュージシャン達と組ませてもらって何年間か深夜番組を続けた。自分らの意見が通る番組やった。晃一もいろいろ出来ることを見つけてのびのびとやっていた。あの頃培った経験は今や自分の自信に繋がって、揺るぎない物になり始めていた。
重なる晃一とボクの声、寄り添う音程デュオらしい初期のナンバー、盛り上がる会場、揺らぐペンライト。夢の世界でボクらは王子様の衣装でステージで舞う。晃一のトークにボクがのっそりと突っ込む。
今だけは誰の物でもない、会場にいるファンの子達のアイドル”スニーカーズ”の晴れ舞台やった。
後半、ボクのアコースティックギターでソロのオリジナルナンバーを歌う。この歌を歌うときはやっぱり真央の顔が思い浮かぶ。最近彼女を思って作ったボクの歌。

真夜中の暗闇の中 揺れる君の影
寂しいと 身体ごと 答えるきみ
わずかに光る キャンドルに照らされて
きらり見せた ひとしずくの涙

ひとりにさせてごめん あいたくて せつなくて
何度も叩いたドア越しに 想いは届いていたんだね
寂しくさせてごめん 抱きしめたくて 愛しくて
離さない今夜だけは 聖なる夜をきみと一緒に



真央のトコに帰るから...
辛いクリスマスはもう送らせへんて決めたんや。だから待っててな。
ボクが眠ってるキミに ”Merry Christmas”のキスを贈るから。


12/25(日)AM0:30
「お疲れさん!」
「お疲れ!」
数回のアンコールのあと、やっと舞台袖にはけてきて、スタッフからのねぎらいの言葉がかかる。この後打ち上げと称したクリスマスパーティが用意されてた。だけどスタッフにも家族や恋人が居るから、早めに解散になって、さみしい独り者だけが残って最後までどんちゃん騒ぎを続けるんや。
ボクはこういう場が慣れないと知ってるスタッフが多く早めに抜けるのはいつもの通り。この場はいつも晃一が盛り上げてくれている。ほんまにありがたい。
あいつには一緒に過ごしたい人はおらんのやろか?
「真央ちゃん待ってるんやろ?はよ帰ってやよ。」
「ああ、いっつもすまん。晃一はええのん?」
「俺?まあな。この後、ゆっくりするわ。」
「けど5時に楽屋入りやろ?兄弟の生やから。」
「それだけあれば十分やろ?」
不敵に笑う王子様はボクの背中を叩いた。最近の奴のプライベートは余り知らない。趣味と実益を兼ねた番組を使っての資格取りも落ち着いて、最近の晃一は楽屋でも静かだけど、どこか楽しそうだ。
「ほな、晃一も”Merry Christmas”」
「ああ、”Merry Christmas”真央ちゃんによろしくw」


12/25(日)AM2:30
「真央?」
クリスマスの室内イルミネーションの中、今年は電気は消さなかったらしいけれども、すっかり寝入った真央がソファで横たわっていた。
「去年と変わらんかな...いや、もう、以前のボクらとちがうよな?」
あの事件のあと、真央の精神状態は快方に向かった。吹っ切れた真央は以前より落ち着いたし、あかるうもなった。しっかりと地に足が着いた感じや。
起こそうか起こすまいか、悩んだ挙げ句、真央をソファから抱きかかえてベッドルームに連れ込んだ。軽くシャワーを浴びてきたのでそのまま服を脱いでTシャツのトランクスでベッドに潜り込んだ。そして腕の中に真央を抱え込んだ。
クリスマスにしては普通の恰好の真央やけど、着せたままも皺が行くかなと、そっと脱がせた。
キャミソール姿の彼女に少し欲情しながらも軽い眠りに落ちていく。
「メリークリスマス、真央」
抱きしめた温もりに安心してしまう。子猫のような柔らかさと素朴な匂い。
いつの間にかこの匂いがないと眠れなくなっている自分に気がついた。


「剛史くん?」
くすぐったさに目を覚ますと、身体を起こした真央がのぞき込んでいた。
「おかえりなさい。起こしてくれればよかったのに...」
「真央、よう寝てたから。」
「待ってた...」
「うん、ただいま。それとメリークリスマス。」
「メリークリスマス、昨日夢の中で聞いたよ?」
そのまま引き寄せて腕の中に閉じこめる。
「そっか、真央少しは起きててんな?」
「わかんない、寝てたけど、聞こえたの...」
唇を寄せる。目を閉じて素直に受けてくれる真央に甘えてそのまま組み敷いていく。
「まぁお...」
甘えた口調で身体を重ねてキスを増やしていく。
可愛くて、愛しくて、離せない、ボクの真央...抱きしめて体温を伝えて、キスで溢れる想いをせき止める。壊さないように、ボクの真央を大事に大事に抱きしめる。
薄いキャミソールの上からまさぐり、ゆっくりと身体を開いていく。
「真央の中がええ。」
下着の隙間から真央の暖かいところに触れて、ゆっくり指を沈ませていく。相変わらずキツいけど、前より濡れやすくなったと思う。真央の身体がボクを覚えてくれてるんやと思ったらうれしかった。
「ん、いいよぉ...」
身体を潜らせて真央のソコを舌で愛撫はじめると、ぴくんぴくんと身体を震わせて感じているのがわかる。指をもう一度滑り込ませて少しだけ角度を付けて擦りあげると、声をあげて背中をそらし始める。
「はぁん、やぁ...ん」
「イッて...気持ちよくなって、真央...」
「ん、くぅ...」
きゅうきゅうと指を締め付けてくる真央のソコに、今入ってしまったら我慢が効かないかも知れないと思ってしまう。
「はぁ、はぁ、はぁ...」
「真央、ええか?」
「ん、来て...剛史くん。」
指を抜いたとたん、ぶるっと震えて、真央は潤んだ瞳でボクを見上げる。
「はぁ...っ、真央っ!」
イッたばかりの真央の中はキツくて、薄い膜越しでも動けなくなるほどやった。
「あんっ、はっ、んっ...」
「真央、真央...」
だんだん止まらなくなる真央の膝裏に手を入れて身体ごと押し入れる。真央が欲しがってくれている、ボクも欲しい、それが一つになっていくんや。
「やっん、そ、ソコ...んっ」
角度を変えた途端真央が苦しげに喘ぐ。狙いを付けてその場所を突き上げて擦り降ろして、真央を追いつめる。そしてボクも追いつめられる。
「やっ、はぁあああああん、ダメぇ、やぁん、くうっ...んっ!!!」
締め付けられた快感が脳天から腰に抜けていく、その締め付けにゾクリと身体が震えた。
「もう、あかん...ああっ、んっ、はっ、真央っ!!」
激しい腰の抽出に真央の身体が揺れて、顎をのけぞらせ、ボクと一緒にもう一度身体を震わせた。
「あああっ...」
思わず、女のように声を上げて果ててしまった。


「剛史くん、あのね、いつかね、欲しいの。」
ボクからのクリスマスプレゼントを手にしていた真央が不意にいった。
「なにがほしいのん?」
ボクは真央からのプレゼントの帽子を被って見せた。
「家族、と赤ちゃん」
「え?」
真央にはもうほんまの家族は居らんのや。僕しか居てへん。
「欲しいねやったら、直ぐにでもあげるよ?」
事務所とかはむりやろけど。この部屋のことも気がつかれたら最後やし...
「もっと先でいいの。でも、いつか欲しいなって思って。クリスマスに家族をなくしたと思ってたけど、こうして剛史くんが側にいてくれるでしょ?だから、いつか本物の家族がいいなぁって。」
「ボクの赤ちゃん産んでくれるん?」
まるで子供が子供を産むみたいや。ボクかて、まだ父親になれるような身分でもないし...
けど、いつか、そうやいつか...

子供と3人で過ごすクリスマス、できたらいいなぁ。
けど、来年も真央と一緒がええねん。

「真央、Happy Christmasか?」
「うん、めっちゃHappy Christmas だよ?」
その笑顔をもう一度抱きしめて、少しだけ眠った。
夕方の収録まで、あとちょっとだけ、寝かせてな...
−END−

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